2010年1月10日ろくろ体験
予約で別府から、5名の仲良しおじさんおばさんグループと新規で2名の女性が入った。
一人で7名を相手にしてた為、あっちに呼ばれ、こっちに呼ばれ大忙し。
そうしているうちに一人の少年が、おじさんやおばさんが困っていると僕を呼ぶようになった。
僕はおばさんやおじさんの知り合いだと思った。
少年はそれくらいおじさんやおばさんと話していた。
1時間半くらい楽しんで、おじさんおばさんグループは僕を真ん中に写真を撮り、また来たいと言って帰って行った。
僕は昼食に入った。
しばらくすると、ろくろ体験が2名入りましたと呼ばれた。
受付に行くと、見覚えのある少年と母親がいた。
少年は僕の腕をぽんぽんとたたいた。
僕は、おーまた来たなーと笑った。
僕は勘違いをして、以前にろくろ体験をした少年だと思った。
母親に来た事があるのか尋ねた。
5年前に絵付け体験をしたと答えた。
5年前の絵付け体験はさすがに覚えていない。
見覚えあると思ったけど勘違いだったのかと思った。
作務衣に着替えてもらい、茶碗と湯飲みとお皿を作って見せた。
少年と母親はろくろを回し始めた。
少年は初めてなのに、手順をしっかり覚えていた。
僕は驚いていると母親が、午前中にろくろをしているおじさんやおばさんに、コツを聞いてたからだと教えてくれた。
僕はこの時やっと、午前中の少年の事を思い出した。
おじさんやおばさんは知り合いではなかった。
どうりで見覚えある顔だった。
少年がずっとろくろをしたかった事を母親が教えてくれた。
母親は先にろくろを終えた。
そして母親は息子の写真を撮った。
僕は母親に、かっこいい、記念になる写真が撮れましたねと言った。
嬉しそうに母親は何枚も写真を撮った。
少年はたくさんの作品を作った。
少年は3つ焼きたいと言った。
たくさんの中から3つ選んだ…。
母親は作った中から1つだけ選んだ…。
少年は自分の選んだのを一つを辞め、母親の作ったのを一つ選んだ。
仲良く2つづつにした。
少年はすぐに作務衣を着替えた。
母親が着替えてる間、興味深く工房の中を見て回った。
僕は、焼き物が好きなんだねと言った。
少年はうなずいた。
僕は陶芸家になったらいいよと言った。
少年は、父親は陶芸倶楽部に入っていたと言った。
じゃーお父さんも焼き物が好きなんだねと僕は言った。
でも、死んじゃった…。
少年が3才の時だったようだ。
母親が着替えを終え今度は絵付け体験をした。
前に来た時と同じ皿を選んだ。
少年は前回同様に、皿の裏に雪だるまの絵を描き、表は母親が描いた。
僕はろくろの掃除をしながら、少年がおじさんやおばさんと話している姿や、受付で嬉しそうに僕の腕をぽんぽんと叩く顔を思い出していた…。
急に涙が出そうになり、こらえた…。
少年は優しくて、強い男になる…。
僕はそう思った。
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