もうすぐ生まれるにゃー
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二人の男は、この日の前日、ろくろをまわすために埼玉からやってきた。
一泊二日の男の旅である。
一人の男は湯のみを作り始めた。
一人の男は茶碗を作り始めた。
私は二人の邪魔にならないよう、少し離れたところで、いつもの作業をしながら見守った。
すると、20人ぐらいの中国人の団体が、二人を取り囲んだ。
彼らは、二人を見てすばらしいと言っていたに違いない。
しかし、茶碗を作っていた男はきっと思っていた。
丁度、ゆがんでしまった時にあんまり見るないでよ~と。
そして壊れた。
人生なんて、そんな事が多いものだと、ここにいるとよく思う。
男は茶碗をまた作り始めた。
もう少し小さいの、とつぶやきながら。
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ろくろで、体から顔まで一本で作り、パーツを付けた。
登り窯に入れ、窯と炎にまかせた。
1300度を超える世界。
窯の中で真っ赤になって、灰が被った所が溶け、きらきら輝く。
僕には炎の神が宿ったように見えた。
自分が作ったものではなくなった気がした。
6月に登り窯を焚くことになった。
全長53メートル。 まさに炎龍。
実際焚くのは下から3部屋だが、煙はてっぺんからのぼる。
4トントラック山盛りの板を2杯分くらい、ぺろっとたいらげるのだ。
1000度を超えると、板を投げ入れる度に、頭から炎を噴出す。
生きているのですか?
喜んでいるのですか?。
そんな事を感じてしまうのだ。
何か作って、この窯に、入れて見ませんか。
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